先月、サルコペニアについて投稿したのですが、「フレイルとは違うの?」と聞かれましたので今回フレイルについて触れてみようと思います。
フレイルとは、わかりやすく言えば「加齢により心身が老い衰えた状態」のことです。
フレイル基準
3項目以上該当するとフレイル、1または2項目だけの場合にはフレイルの前段階であるプレフレイルと判断します。
- 体重減少 (意図しない年間4.5kgまたは5%以上の体重減少)
- 疲れやすい (何をするのも面倒だと週に3-4日以上感じる)
- 歩行速度の低下
- 握力の低下
- 身体活動量の低下
多くの方は、フレイルを経て要介護状態へ進むと考えられていますが、高齢者においては特にフレイルが発症しやすいことがわかっています。フレイルの状態に、家族や医療者が早く気付き対応することができれば、フレイルの状態から健常に近い状態へ改善したり、要介護状態に至る可能性を減らせる可能性があります。高齢者が増えている現代社会において、フレイルに早く気付き、正しく介入(治療や予防)することが大切です。
フレイルを予防するには、生活習慣病の(進行)予防をしながら、運動機能・認知機能の低下を防ぎ、社会的に関わりを保ち続けることが大切です。身体面だけでなく、日常生活のすべてが健康にかかわるものと捉え、フレイルの概念をうまく使って、日頃から介護予防に取り組んでいただければと思います。